目次
活動サマリー
大阪経済大学で人生会議についてお話しする機会をいただきました。
グラフィックレコーダーのスミレさんが主催する講座で、人生会議の普及や課題について、参加者の皆さんと一緒に考える時間を過ごしました。
活動の詳細
🎤 大阪経済大学で公開講座を開催
- 公開講座に約15名が参加
高齢者の方を中心に、和やかな雰囲気の中で開催。 - 司法書士事務所の方々と意見交換
講演後、大学内のスペースで「人生会議の法的課題」について話し合いました。 - オンラインコミュニティのメンバーとも交流
駆けつけてくれたメンバーと、リアルでのつながりを深めました。 - グラフィックレコーディング(グラレコ)の紹介
視覚的にわかりやすく伝える手法として、グラレコも取り入れました。
💡 活動の成果・反応
講演会では、参加者からさまざまな意見や感想が寄せられました。
- 質疑応答を通じて、解決策を求めている人が多いと実感
人生会議について「どう考えたらいいか」ではなく、「具体的にどうすればいいのか」という答えを求める声が多かった。 - 人生会議とアドバンス・ディレクティブ(事前指示)の混同
「人生会議=事前指示を決める場」という誤解を持っている人が少なくなかった。 - その場で質問に答えることの難しさを実感
参加者の質問に対し、即座に適切な回答を出すことの難しさを改めて感じた。 - 講演後にDMでの問い合わせも
講演をきっかけに、「もっと詳しく話を聞きたい」という連絡をいただき、今後につながる可能性を感じた。 - 「決めなきゃいけない」という考え方が広まっている
人生会議=「何かを決める場」と捉えられていることが多く、話し合いのプロセスそのものが重要であることを、どう伝えていくかが課題。
こうした意見を通じて、人生会議への関心の高さとともに、誤解や伝え方の難しさが浮き彫りになりました。
活動を通しての気づき
人生会議をめぐる課題
- 言葉の伝え方が難しい
「延命治療の決定」や「エンディングノートを書くこと」と限定的に捉えられがちで、本来の意図とは異なる伝わり方をしている。 - アドバンス・ディレクティブ(事前指示)との混同
人生会議は「決めること」ではなく、「考え続けること」だが、決断を迫られるものと誤解されることが多い。 - 「答えを決めてほしい」というニーズが強い
「結局、どうすればいいの?」という具体的な答えを求める人が多いが、人生会議に正解はなく、話し合いのプロセスが重要。 - 家族が判断を迫られる場面が多い
医療者が概要を説明した後、「どうしますか?」と家族に判断が委ねられるが、家族は何をどう話し合えばよいのか分からないことが多い。 - 医療者と患者・家族のコミュニケーション不足
医療現場では多忙なため、ゆっくり話す時間が取れず、人生会議の大切さを伝える機会も少ない。 - 個人の価値観が大きく影響するため、客観的な情報だけでは不十分
「こうすべき」という一般論ではなく、その人の価値観や生き方に寄り添った対話が求められる。
質疑応答の難しさ
今回の講演で一番困ったのは、質疑応答の場面でした。
- 様々なケースがあるため、どのように回答すれば良いか迷う
人生会議は人それぞれ状況が違うため、一般的な答えを出すことが難しい。 - 質問の意図をその場で考えて理解するのが苦手
相手が何を求めているのかを瞬時に判断し、適切に返答するのが難しいと感じた。 - 結論から話すべきだが、方法が一つではないため、どのようにまとめるべきか悩む
例えば、「延命治療について家族と話したいが、どうすればいいか?」という質問に対し、状況に応じた回答をしようとすると、説明が長くなってしまうことがある。 - 相続や手続きなどの話も含め、言語化が難しい
人生会議は医療の話だけでなく、相続や財産管理の側面とも関連するため、どこまで話を広げるべきかの線引きが難しかった。
この経験を通して、「質疑応答のスキルを磨くことの大切さ」を改めて実感しました。
人生会議において大切にしたいこと
- 日頃のコミュニケーションを大切にする
- 意思決定の場面だけでなく、その前の対話を深める
- 「違う視点」や「自分とは異なる意見」を聞くことを大切にする
- 価値観の違いを受け止めながら話し合う
「別にそこまで気にしなくてもいいのでは?」という意見も含め、いろんな角度から対話を続けることが重要だと感じています。
今後の展望
- 人生会議をもっとわかりやすく伝える方法を探る
- コラボライブなど、新しい発信方法に挑戦
- 「決めなきゃ」ではなく、「考え続ける場」としての人生会議を広める
- 質疑応答のスキルを向上させ、より良い対話ができるように
まとめ
今回の大阪経済大学での講演は、人生会議について多くの方と考える機会になりました。
言葉の伝え方や質疑応答の難しさも感じましたが、これからも試行錯誤しながら伝え続けていきたいと思います。
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